恩師や中国の先生に手紙を書く時、敬辞や謙辞を正しく使って書きたいものです。
しかし、素養溢れる文化人ならいざ知らず、そうではない私達には、それが難しい。
手元に一冊、そういう手引き書を備えて置くといいのですが、近刊の『敬謙語小詞典』は、使ってみると、とても便利で有用です。
大きさは、『新華字典』よりやや小さめで、全348頁。凡例には、古今の常用敬語、謙語1606条を収めた、とあり、日常使うには充分です。
巻末に筆画索引が付いています。
この索引は熟語の頭字で引く索引なので、「拝上、拝見、拝托、拝伏、拝会」など、「拝
*」の用語が一目瞭然なのですが、
尾字が共通する用例、例えば、「拙見 浅見 高見 明見 造見 鄙見 管見 謬見」など、「*
見」の用語を引くことが出来ないのが、難点。
しかし、よく検索すると、例えば、自分の妻を言う言葉に「荊妻 荊婦 寒荊 賤荊 山荊 山妻 拙荊 拙室 拙妻 拙婦」などの謙語があることが分かります。
【新刊情報】 『敬謙語小詞典』 温端政 温朔雁 編 語文出版社 北京 (2002年1月出版)